肥満細胞がもたらす不快な症状。日常的に誰にでも起こるアレルギー症状について考える。
- 佐々木長生整体院 院長
- 9月17日
- 読了時間: 6分

こんにちは佐々木長生整体院の佐々木です。先日とあるニュースが目につきました。そのニュースとは富山県の小中学校などで給食を食べ終えた児童や職員の方々105人が唇の腫れなどを訴えたということで、県の調査によると赤身魚のフクラギ(ブリの幼魚)から高濃度のヒスタミンが検出されたということでした。このフクラギの他にもマグロなどでも同じような症状が起こる可能性もあります。このヒスタミンはアレルギー症状の原因となりますが今回はこのヒスタミンやアレルギーに関するお話しをして行きたいと思います。
赤身魚によるヒスタミン食中毒は人為的な要因が多い
今回のケースのように、赤身魚によって引き起こされる高濃度のヒスタミンによる食中毒は、その大半が人為的な要因によるものが多いとされています。これはどういうことなのか。実はきちんと管理された赤身魚であればそれほど過度に心配することはありませんが、常温保存される時間が長くなってしまうと、不適切な温度で保存された赤身魚にヒスタミン生産菌が増殖してしまうと、赤身魚に多く含まれるヒスチジンがヒスタミンへと変化します。このヒスタミンが蓄積された赤身魚を食べることでヒスタミンによる食中毒が起こってしまいます。
これは意図的ではないにしても、常温で保管された赤身魚に起こりうることであり、適切な保管を怠った結果であることがとても多い原因と言われています。ただこの適切な保管方法と一口に言っても、魚の流通経路の関連もあり、どこでどのようにという部分は詳しく調査を行ってみないことにはわかりにくいこともあります。
例えば魚で考えた時に、主な流通経路となるのが漁業→市場→販売(もしくは飲食業者や学校の場合は給食センターなど)業者→消費者と、簡単に考えてもこのようなルートになるのではないかと思います。さらに細かく考えると間に例えば加工業者や様々な業種が関与している可能性もあり、とても複雑なルートを辿って皆さんの元へ届いているということになります。
多くの場合食品衛生法による管理が義務づけられている
日本には食品衛生法という法律があります。これは簡単に表現すれば、より安全な食を提供する為の法律と考えていただければ良いのではないでしょうか。この食品衛生法に基づくHASSP(ハサップ)は、飲食を扱う全ての業種に対して義務付けられており、食材の流通経路や適切な温度管理、賞味期限や消費期限、その他多数の項目を記録し、記録簿として保管しておかなければならない決まりとなっています。これは万が一の際に管轄となる保健所から提出を求められる記録簿となります。
では、「ここまで厳しく管理しているのに食中毒なんて起こるものなの?」と思われる方もいるかもしれませんが、要はこれが人為的なミスによる可能性が出てくる部分です。
ここまで厳しく管理しているのであればそこまで心配することはないかと思いますが、どこかでふと「少しだけだから大丈夫だろう。」とか「冷蔵庫や冷凍庫の温度計は設置していなくても温度は多分大丈夫だろう。」など、そのような状況が生まれる可能性はゼロではないわけです。
流通経路のいずれかでこのような状況が起こってしまった場合、どんなに国で定めたルール、企業で定めたルールは厳しくても、そのルールを厳守するかどうかはその人次第のところがあります。これが人為的ミスとなってしまう多くの原因だと言えます。
肥満細胞が大きいとヒスタミンによるアレルギーが起こりやすくなる可能性
人間の体には肥満細胞と呼ばれる細胞が存在しています。この細胞は皮膚や気管支、鼻粘膜などに多く存在しており、マスト細胞とも呼ばれています。この肥満細胞は脂肪細胞にも存在しており、肥満が進んでしまうと脂肪細胞で炎症が起こったり、外部からのアレルゲンの侵入などによって、IgE抗体と結合してしまい、この結合によって肥満細胞が活性化されてヒスタミンが放出されます。
人間の脂肪細胞が大きくなってしまうとアレルギー反応が起こるリスクが上がると言われており、必ずしもそうだとは言い切れませんがどちらかというと、肥満体型の方の方がアレルギーになってしまう可能性は上がってしまうことになります。ただし、どんなに見た目は細身でも、だからといって脂肪細胞が少ないという指標にはなりませんので、その辺はご注意下さい。
では、脂肪の数を減らすことができればリスクは下がる可能性は考えられますが、脂肪細胞の数を減らす為には医療的な手術などが必要となり、エステなどによるダイエット目的などの外部からの施術では肥満細胞の数が減少することはありません。「えっ!?でもエステに通っていたら痩せたんだけど、これはどういうこと!?」と思ってしまう方もいるかもしれませんが、これは脂肪細胞の数が物理的に減少したのではなく、脂肪細胞の大きさが小さくなったということが考えられます。
人間の細胞は基本的には生まれ持った細胞の数が変化することは原則としてないと言われておりますので、何かをやって数が減ったということにはなりません。もし花粉症などのアレルギーで「本気」で悩んでいる方は適度に運動をして、生活環境を変えてみるのもひとつの改善方法になるかもしれません。
環境変化に伴う予期せぬ可能性
今現在世界中で自然環境が大きく変化しており、今後世の中の環境がどのように変わって行くのか、その将来的な部分は誰にもわかりません。どんなに頭脳明晰な研究者であっても、未来のことはあくまでも「予測や推測」でしかありません。もし今後、海水の温度が上昇の一途を辿り、今よりもさらに上昇することで、これまで私たちが予想すらしなかった海洋資源の変化などが起こるかもしれません。その予想していなかった変化によって、未知の最近や毒素などが食卓へと届くことが起こるかもしれません。このように表現してしまうと少し怖いように聞こえるかもしれませんが、可能性は否定できないと思います。「だからこそのソーラーパネルなどによる自然エネルギーが大切なんじゃないの!?」と思う方はあまりいらっしゃらないとは思いますが、国が推奨していたメガソーラーは、パネルを生産する時に大量の二酸化炭素を放出し、木々を切り倒して設置を行います。結果、山の木々の根が死滅し、山の土が根っこによって押さえていられなくなり、土砂災害の危険性が極端に増します。山に生息する生き物の餌が減少します。これはただ単に自然破壊を行っているにすぎません。切り倒した木々が苗木から森林を形成するまでにどれくらいの時間をようするのか、その辺を政府は真剣に考えるべきではないでしょうか。二酸化炭素の放出が本当に温暖化の原因だというのであればですが。

