腰痛全般を「腰だけのもの」としては考えないことが大切!!

最終更新: 9月18日

 こんにちは、山の上の院長です。今回考えてみたいと思うのは、日本人の体の悩みランキングでは常にトップを争っていると言われている「腰痛全般」に関してです。多分ブログの読者様の中でも、一番くらい多い悩みではないでしょうか。実は一口に腰痛とは言ってみても、腰痛は腰痛なのですが、痛みを出している原因となる部位が色々あります。このように、体のどの部位に起因して起こっている腰痛なのかを考えて治療や施術を行ってゆかなければなかなか治ることはありません。では、腰痛が起こる行動から考えた時、体のどの部位に起因している可能性が高いのかをお話ししてゆこうと思います。中には「えっ!?そんなところが関係あるの!?」と思うことも出てくるかもしれません。




椎間板ヘルニアの主訴は腰痛ではない!


 よく「腰が痛くて病院に行ったらヘルニアだと言われた。」というお話しを聞きますが、確かに腰部椎間板ヘルニアの前兆として腰痛が1週間程度現れることがありますが、その後は腰痛はなくなります。  基本的に腰部椎間板ヘルニアは、腰の痛みではなくお尻から下の「激痛」になります。もちろんしびれが伴うこともあります。余談ですが、首で起こる頸椎ヘルニアも、首の痛みではなく、肩から手の指先にかけての症状や鎖骨下部などに現れる症状です。ですので、「腰部椎間板ヘルニア=腰痛」という方程式は成り立ちません。一度経験したことがある方であればわかります。もちろん私も、腰部椎間板ヘルニアで左脚に激痛が現れ、膝に力も入らなかった為に3ヶ月ほど松葉づえを使っていた経験があります。また、頸椎ヘルニアが利き手の右手側で起こり、箸が持てなくなった経験もあります。

 病院で検査を受けられてきた患者様の中で腰痛を訴えている方の大部分が「ヘルニア・加齢・軟骨の問題・骨の変形」と言われるケースが圧倒的に多く、実際はそうではない可能性があるにも関わらず「治らない症状」として諦めてしまっている方がとても多いと感じました。まず考えなけばいけないことは、なぜそのような症状になってしまったのか、生活の中に問題はなかったのか、姿勢や動作の癖、外傷などなど、色々なことを考えてゆく必要があります。  私の知人が、当院から車で20分前後の場所にある整形外科でヘルニアと診断を受け、「なんでヘルニアになったんですかね?」と聞いたところ「運が悪かったんだね。」と医師から告げられたということでした。運の問題にされてしまえば何も言い返せないと思いますが、きちんと理由と原因がありますので、運の問題にしているような医師がいる病院には行かないで下さいと伝えました。



普段の姿勢・動作の癖が大切


 主に腰痛の原因となるのは、そのほとんどが筋肉に由来するものだと言えます。もちろん骨折や脊椎骨の変形などのように骨に由来するものもありますが、本来は「神経の痛み」というような表現は正しいとは言えません。つまり神経痛という症状自体が本来は存在しない症状だと言えます。「えっ!?だって病院や治療院では神経痛って言うでしょ!?」と思われるかもしれませんが、元々人間の神経は、脳からの電気信号を筋肉に伝え、収縮させることで骨と骨とを引っ張るようにして関節を動かしています。その後筋肉や他の軟部組織から脳へ「ちゃんと動いていましたよ。」という情報をフィードバックすることで「関節を動かす」という一連の流れができています。


 この軟部組織から脳へ信号がフィードバックされる際の不具合が脳に「痛み」としての誤った信号を伝えることでここが痛いという認識をします。この脳へフィードバックされる信号を正常化する為には、脳から出ている筋肉を動かすという信号と、筋肉や滑液包などの軟部組織から脳へフィードバックされるちゃんと動いていますよという信号との間に誤差が生じないように調整をしなければなりません。


 簡単に言えば、脳が動かしたい筋肉をいつでもきちんと動ける状態にしておくことが痛みを消失させる為の第一段階と言えます。となると、筋肉が固くなってしまうことを避けなければなりませんし、固くなった筋肉の場合はきちんと緩めておくことが必要となります。ではここで考えなければならないことは、どのような状況で筋肉が固くなってしまうのか、それを予防するにはどうするべきなのかを考える必要があります。


 人間の体は、長時間同じ姿勢を保持することで筋肉と筋膜とが癒着してしまいます。筋肉と筋膜が癒着している状態のことを皆さんは「こっている」とか「張っている」と表現していると思います。また、スポーツや日常的に行っている動作の中で、同じ動きばかりを繰り返した時や、きちんとしたフォームで動いていなかった時などに、ストレッチやケアを怠ってしまっている状況でも同様の状況となることが考えられます。





関連痛をきちんと理解していることが大切


 人間の体の痛みには関連痛と呼ばれる痛みが存在します。関連痛というのは、実際には離れた部位にある筋肉の拘縮が、拘縮がある同じ筋肉上もしくは各部のつながっている別な部位に痛みを出現させてしまうということです。また、筋肉を包んでいる筋膜は、体に幅広く存在してつながっており、その筋膜のつながっている各部位にも痛みが出ても決しておかしくないことなのです。


 このことから考えた時に、例えば首の筋肉に拘縮があったとします。この首の筋肉の伸縮性が損なわれた時、顔を下に向けるように頭を下げると、首の筋肉が伸びれない、その為に他の筋肉が少しずつ伸びる率を上げながらカバーしていきます。簡単に説明すると、仮に全ての筋肉が5cm伸びるものとした時、首の筋肉が拘縮を起こして2cm程度しか伸びれなかったとすると、背面にある色々な筋肉が、その3cmをカバーする為に数ミリずつ負担しなければならなくなってしまいます。このようになっている場合、首の筋肉の拘縮によって腰や臀部にまで痛みが出てしまうことも十分に考えられることです。


 このような状況はレアなケースと言うわけではなく、おそらくは一番多い痛みの原因となっていることだと思います。同じように考えた時、拘縮した筋肉や筋肉と筋膜との癒着は筋収縮が起こっており、筋肉がつながっている骨を引っ張るような力をかけてしまいます。もちろん拘縮部位が改善されなければ何日も何ヶ月もそのような「骨を引っ張って圧をかけている状態」になってしまい、それが原因となって椎間板ヘルニアなどの症状を引き起こしてしまいます。つまり拘縮している筋肉の状況を改善してあげることで、それに起因する症状を予防してゆくことが可能となります。


 私が普段、スポーツの指導者に向けて話している「練習後のストレッチやボディケアの重要性」も、後々のこのような症状を防いでもらう為にお話ししていることで、その重要性をわからないかもしくは簡単に考えている指導者の場合、選手を指導する資格はないと思って下さい。なぜならば、そのような体の状態では選手が持っている力を100%発揮することはできないからです。練習の成果を十分に発揮させられないのであれば指導者としてはあまりにもお粗末だと言えます。



体は刻々と変化しています


 人間の体の状況は、外部からの刺激、姿勢、動作の癖、食事の栄養素、体内の水分量など、色々な状況によって日々刻々と変化しています。先生によっては「筋肉をつけるように。」とお話しをされる場合もありますが、大切なのは筋肉をつけることよりも、まずは今ある筋肉が「いつ、どのような状況でもきちんと機能する」状態にしておくことの方が重要です。いくら筋肉をつけたとしても、その筋肉がきちんと動けない筋肉であればなんの意味もなくなってしまいます。運動後にストレッチをしていない筋肉がこの状況となることがとても多いです。どのような痛みや症状でも、筋肉の状態に関しては軽視されがちですが、本来、痛みに関しては筋肉とそれを取り巻いている組織の方が重要となるということをわかって下さい。そこをきちんと理解していなければ痛みや長年悩まされる症状が改善されることは考えられません。また、そのような状態が長く続けば続くほど、時間経過によって自然に治るという可能性も極めて少なくなります。

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