肩甲骨に隠された痛みの正体!スポーツ選手もデスクワーカーも運転手さんも必見!

最終更新: 9月18日

 こんにちは、山の上の院長です。先日、とあるスポーツをしているお子様が肩周辺の痛みを訴えてご相談にいらっしゃいました。そのお子様は首の後ろから肩の後ろ側に痛みが出ているようでしたが、詳しい原因が分からずにいたところ、同じスポーツをしているお子様をお持ちのお父様からのご紹介で当院へいらっしゃいました。


 首や肩周辺の症状を診る際に気を配らなければならないところとして、「どのような動きをした時に、どの角度で、どの部分に痛みが出ているのか」ということを詳しく観察しなければなりません。それによって不具合が起こっている筋肉や骨格を特定して施術を行う必要があります。もちろん体のどの部分でもそれは同様ではありますが、肩は特に、首の細い筋肉の影響も受ける為、特に細かな特定が必要とされる部分だと言えます。さて今回は、その肩周辺の痛みの原因が、スポーツだけでなくデスクワーカーの方、車の運転を行う方にも同様に起こり得る可能性が高い症状だということのお話しです。




肩甲骨内縁の癒着がもたらす肩周囲の痛み


 人間の肩は、肩という骨や関節があるということではなく、鎖骨、肩甲骨、上腕骨などの複数の骨で形成されています。また、その各骨につながる筋肉は、首の各筋肉群、肩単体の筋肉、上腕につながる筋肉、指先まで影響する筋肉など、様々な筋肉が連動して動いています。その為、肩の痛みはそれらのどの部分からも起こる可能性があり、そのどの部分の筋肉とどの部分の筋肉が拘縮を起こしているのかを触診して行くと、ある程度、その方がどのような姿勢や動作を行うことが多いのかまでわかってきます。


 その中で今回は、ご相談にいらした患者様の「首と肩の後ろ側の痛み」について考えてみたいと思います。このような症状は意外と多く、首の角度と腕の上げ方によって、特定の場合に肩と首の付け根の後方側に痛みが出現するという特徴があります。これは肩甲骨を包んでいる僧帽筋という筋肉の特に上側である上僧帽筋が筋膜と癒着しやすい部分であるということが原因となって起こりやすくなります。なぜ僧帽筋の上側が癒着を起こしやすいのかというと、肩甲骨の可動を考えてみてもらうとわかりやすいと思います。肩甲骨の可動は、下側に行けば行くほど動く幅が広く、上側になればなるほど狭くなっています。他のものに例えるとすれば、振り子時計などの振り子をイメージしてもらえると良いかと思いますが、振り子を肩甲骨に置き換えて考えてみましょう。振り子の固定されている上側が肩甲骨上部、揺れている部分が肩甲骨下部とします。大きく揺れている下側はふり幅が大きく、上部に行けば行くほどふり幅は小さくなります。肩甲骨が平面的な動きをする時にはこのように動いており、平泳ぎをしている水泳選手の映像をスローで見てもらえるとわかりやすいと思います。

 機械とは異なり、人間の場合は骨自体に動力が備わっておらず、骨につながった筋肉が関節を動かす動力となって動いていますが、筋肉組織自体にも毛細血管が集まっており、動かしている筋肉は柔軟性が備わりやすく、動かしていない、もしくは動きの小さい筋肉は拘縮が起こりやすくなります。拘縮が起こり、動作性能が低下した筋肉は、体を動かそうとした時に他の骨を引っ張ったり押し上げたり、神経や他の軟部組織などに干渉しやすくなり、この状況が痛みという信号を出すことになります。





筋肉の動作不良が関節痛の正体


 体の各部位の関節の痛み、俗称「関節痛」は、一般的には軟骨の問題とされたり、骨同士の隙間が狭くなっていることが原因と考えられていましたが、近年、それが本来の原因ではないと言われ始めています。


 現在の医療、治療、施術の問題点として、一番重要視されてしまうのが痛みが出ている状況に対する結果論になっているということです。どういうことかと言うと、例えば膝に痛みがある、肩に痛みがある、腰に痛みがあるというような症状の場合、どの部分を検査(レントゲンやMRI等)すると思いますか?皆さんは当たり前だと感じるかもしれませんが、膝の痛みであれば膝の検査、肩の痛みであれば肩の検査、腰の痛みであれば腰の検査になると思いますが、これは痛みの出ている部位という結果に対してどうして行くかという考え方になっており、例えば膝の痛みが他の部位からの影響によって出ている痛みだとした場合、レントゲンやMRI画像を見て、何かしらの痛みの理由を考えなければならなくなってしまいます。特に問題がないという場合には「骨には異常が無い」ということになり、簡単に言えば「痛みの原因がよくわかりません」ということになります。その為、痛みを止めるという手法が行われるケースが圧倒的に多く、痛み止めの注射、痛み止めの薬、湿布などで様子を見るということになります。また、場合によっては「多少関節の隙間が狭いかなぁ」と、無理やりその画像から理由をつけようとする先生もおります。


 本当に大切なのは、その部位に出ている痛みの原因を、その部位だけのものとして捉えてはいけないということになります。そういう考え方を持っていなければ本来の原因を見落とし、見落とされた原因は手つかずとなり、見当違いの治療や施術を繰り返すことになります。こうなってしまうと、何ヶ月も何年も良くならない不定愁訴となり、最終的には加齢のせいなどにされてしまうことになります。


 人間の体は最初にもお話しした通り、関節の動力となってる筋肉や、センサー的な役割を担っている軟部組織の動作不良が痛みの信号を出してしまうことが多く、脳の動作命令と実際の筋肉の動きとの間に生じたギャップが痛みの信号を脳にフィードバックしています。このことから言えることは、関節痛と呼ばれる症状の本来の原因は、その骨につながっている各筋肉群のいずれかの筋肉の動作不良によるものと考えることが妥当です。



スポーツだけでなく様々な状況で考えられる症状


 本題に戻りたいと思います。今回の患者様の訴えていた症状は、患者様の様なスポーツをしている方にばかり起こる症状だということではなく、例えばデスクワーカーの方や運転に携わる業務の方、立ち仕事の方、寒い場所で業務に従事される方、農家の方などなど、様々なお仕事の方々にも十分に起こり得る症状です。


 長時間同じ姿勢で、一部の筋肉だけを動かすことの多い方は、動く筋肉と、その近くにある動きの少ない筋肉との差によって、血流の促進と阻害が近くの組織で起こってしまうと、その血流を阻害してしまっている部分の影響によって不具合を感じさせてしまいます。このような状況はスポーツの中でだけ起こることではなく、パソコンを使用する業務の方は、長時間の座位の中で、指先を動かすクリック動作によって肩甲骨内縁の筋肉まで振動させています。さらにストレートネックの原因となっている猫背もプラスされて、首から肩甲骨周囲の筋肉の動きが悪くなって行きます。寒い場所で業務に従事されている方は、長時間の冷却によって体をこわばらせてしまうことと、長時間冷却は瞬間冷却とは違い、血流を阻害してしまいます。


 このように、様々なシチュエーションで筋肉の拘縮現象は起こってしまう可能性があります。筋肉は動かすことで、筋肉本来の性能を発揮すると言えますので、逆に動かさない筋肉は徐々に筋肉本来の性能を失って行きます。このようになってしまうと、関節の可動制限となり、痛みの原因のひとつとなってしまいます。



筋肉を動かすことで関節痛、こりの解消を


 動かすことの少ない筋肉や拘縮をしている筋肉は、関節痛やこりの原因となります。痛みに対して筋肉を鍛えることの有効性を話す先生がおりますが、歩く、生活するということが出来ているのであれば、アスリートでない限り極端に筋力を鍛える必要は私は必要ないと思っています。筋力を鍛えるということではなく、備わっている筋肉が、いつでもきちんと動かせる状態にしておくことが何よりも大切なことだと思います。その為には筋力トレーニングではなく、体操やストレッチを毎日無理なく行うということが対策だと言えると思います。

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