冷房を多用する時期。体に与える冷えの影響を考える!

最終更新: 9月18日

 こんにちは、山の上の院長です。今年は5月~6月は気温がやや高めとなり、7月は冷夏と予想されていますが、どうしてもこの時期になると多く寄せられるご質問の中で特に増えるのは「空調(冷房)に体の影響」に関してです。思わぬ体調不良が起こると皆さんから良く聞こえてくるのは「体を冷やしているからですかね?」とか、「仕事中の冷房で体が寒くて冷えてしまっているから痛いんですかね?」というお話しを伺います。確かに、過度の冷えは体にとってあまり良くないというイメージがありますが、ではなぜ冷えは体にとって良くないのか、また、体を冷やすことで実際に起こり得るであろう諸症状とはどのようなものがあるのか、今回はその辺を考えてみたいと思います。思わぬ体調不良を招いてしまう前に、ぜひご参考になさって下さい。




冷えによって起こる体内変化と働き


 人間の体には夏場でも冬場でも、常に体温を一定に保とうとする機能が備わっています。その機能のおかげで、外気温が高温でも低温でも、常に約36度前後の体温を保っていられます。しかしその体温を一定に保とうとする機能も、過度の高温、過度の低温の中に長時間身を置いた時にはその機能が十分に発揮できなくなり、体に様々なトラブルを生じてしまいます。

 体を過度に冷やすと、人間の体内では熱を作り出して体温の低下を防ごうとします。それが長時間となり、冷やす状態を長く続けてしまっていると、常に低体温を防ぐ為の機能が働きすぎることで結果的に発熱が起こります。昔から「夏かぜは治りにくい」というお話しをする方がおりますが、これは、夏場のかぜの症状や発熱は、外気温が高くなる為に寝る時にも暑さを感じて布団から出てしまって体を冷やしたり、空調などによって体に熱を作り出そうとしてしまう環境に身を置くことが多くなる為で、冬場ほどの高熱とはなりにくいものの、長期間続いてしまうような状態となります。さらにこの季節は、気温が高い為に、体を温めることを意識しすぎると寝汗などによって脱水症状を引き起こしてしまう可能性も考えなければならないので、水分管理をきちんとした上で、温めるというよりは寒気を感じない程度という感じに考えて休息や睡眠を十分にとるようにしましょう。



冷えは色々な頭痛を引き起こす可能性あり!


 冷えた室内や冷えている場所に長時間いることで、血管拡張性頭痛(片頭痛)と、それに相反する緊張性頭痛(首や肩のこりによる血管収縮)の両方を引き起ってしまう可能性があります。これは、低温時に体温を上昇させようとして血流を促しますが、人間の頭部の血流量は体全体の約4割が存在しており、血管が拡張して血流が増えると、脈を打つように「ズキンッズキンッ」と痛みが出始めます。  これは元々片頭痛に悩まされている方も同様で、体が冷え始めると症状が現れてしまうことがあります。逆に、血管収縮によって起こる緊張性頭痛は、長時間体を冷やし続けることで、冷え初めは血流が促進される状態にあった体を、さらに冷やし続けることで血流が徐々に減少傾向となり、筋肉が固くなりやすい状態となります。こうなってくると、首や肩周辺が固くなる「俗称:こり」が生じ、それが原因となって筋肉の毛細血管を収縮させることで頭痛が起こるようになります。

 お辞儀するように頭部を下に下げた時、頭痛の痛みが増してしまう時には血管拡張性の頭痛、痛みに変化が見られない場合には緊張性の頭痛の目安となりますので、血管が拡張して起こっている頭痛に関しては鎮痛剤は一時的には効果はありますが、緊張性の頭痛の場合には鎮痛剤によってより血流を阻害してしまうことが考えられる為、蒸しタオルやドラッグストアなどで販売している電子レンジで温めて使用する温熱アイテムなどで首、肩周辺をきちんと温めるようにすることも予防のひとつの方法です





汗腺の働きや機能低下の恐れがあります


 低温時は、汗を出そうとする働きが行われにくい為に、汗腺の働きが鈍くなります。これは冷房の効いている室内でのみ起こっている内はまだ良いのですが、これを繰り返していると汗腺の機能が低下してしまい、高気温時にも汗を出せないもしくは出しにくい状態となってしまうことがあります。

 人間の体は高気温時には、体温を下げようとする働きのひとつとして、体表に汗を出すことで、その汗が水蒸気となって気化する時に、その周囲の熱を奪う作用によって体温の調節を行っています。この機能が失われたり発揮しにくい状況となることで体温調節がうまくゆかず、注意しなければならないこととして熱中症や脱水症状が挙げられます。

 成人の場合、数ヶ月~数年間同じ環境下に体を置くことで機能が低下する恐れがありますが、一番注意が必要となるのはお子様と高齢者の皆さんだと言えます。お子様の場合、生まれてから3歳までに過ごした環境に体が適応するという研究結果が実際に発表されており、現在のように空調が整備された環境下において、温度設定が低すぎる場合には高温時の体温調整がしにくい体となってしまいます。  これはそのお子様が成人されてもそのままの状態となってしまうことが多く、熱中症や脱水症状の危険度が増してしまいます。また、高齢者の方の場合は、体の全体的な機能が年齢と共にどうしても低下してしまい、水分補給のサインを促すセンサーも働きが鈍くなってしまいます。その為、体内の水分が不足しているにも関わらず、水分補給をしたいと思わない方が多く、汗も出にくい状況となります。また、熱を作り出す機能も低下している為に、長時間の冷却は成人よりもその影響が大きいと言えます。



外部と内部からのダブルパンチ!


 暑くなる時期、どうしても冷房で冷やされた涼しい環境を求めたくなってしまいますが、それと同時に、冷たい飲み物が欲しくなってしまいがちです。もちろん冷たい飲み物を飲んではいけないというわけではありませんが、冷えた飲料を、いわゆる「がぶ飲み」のように一度に多量に摂取することを続けてしまうと内臓も冷やしてしまいます。こうなると、外部からの冷却と内部からの冷却のダブルパンチで体を冷やしてしまうことになり、思わぬ不定愁訴(原因不明の体調不良)が現れてしまいやすくなります。

 冷たい飲み物を摂取して頂くことは構いませんが、一度に摂取する量や、合間に常温もしくは暖かい飲み物を混ぜて頂いた方が良い場合があります。同じ時間で同じ量の水分を補給するという場合、一度に摂取する量を少なめにして摂取回数を多めにして頂くと良いと思います。

 冷たすぎる飲料や、熱すぎる飲料は、食道や胃の粘膜に負担となってしまい、胃腸の症状や疲弊(内臓の疲労)を起こしてしまうことで、食欲不振、朝起きた時のだるさや疲れ、胃のむかつき、胃もたれ、胃痛、下痢などの症状を引き出してしまう可能性もあり、俗に言う「夏バテ」の症状が現れるようになります。  ただでさえ胃、胃腸、肝臓に代表される消化器は、ストレスや生活状況などによるダメージを受けやすく蓄積しやすい部位である為に、それにプラスとなって負担をかけてしまうことにもなりますので、例えば飲み物を常温にしてから飲んだり、夏場の熱い時期でもきちんと湯船に浸かって体を温めたり、夜の時間帯の最後に口にするのを暖かい飲み物にするなどの工夫をして過ごされることをおすすめします。



ちょっとしたことが大きな変化に


 人間の体はとても繊細にできており、ちょっとした刺激や変化が、とても大きな変化となっていずれ現れてしまいます。例えば空調の温度を27度~28度前後に設定してもらうと、動けば少し汗がにじむ温度となります。可能であれば本来、そのくらいの温度が理想だと思います。また、過度な外気温での冷却は、その環境自体が内臓疲労を招くこともあり、ひどい場合には仕事もままならないような体調不良や頭痛、背中の重苦しさ、吐き気などを訴える方もおりますので、ぜひ今年の夏は、秋口になっても夏バテ知らずの体環境を目指して頑張ってみませんか?

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佐々木長生整体院

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