スポーツ選手を悩ませる症状のひとつ「シンスプリント」を考えてみる。 #過労性骨膜炎 #スネの痛み #疲労骨折 #ふくらはぎ #ジャンプ #ランニング #新スプリントの治し方

最終更新: 1月6日

 こんにちは山の上の院長です。今回は最近、スポーツ選手を悩ませている症状のひとつに挙げられるシンスプリントについて考えてみたいと思います。つい先日、次女の高校のバレーボールの新人戦が2日間行われ、同じ高校の先輩がシンスプリントに悩まされているということでテーピングをしてきましたが、本来はテーピングをした状態でスポーツを続けるということに関してはあまり良い選択だとは言えない症状となります。重要なのは、シンスプリントが起こってから対処法を考えるのではなく、起こる前に起こらないようにするということがシンスプリントに限らず最良の選択肢となります。そこでこのシンスプリントが起こりやすくなる原因をきちんと考えて、その上で対処方法も考えてみましょう。




シンスプリントとはどんな症状?


 シンスプリントは過労性骨膜炎(かろうせいこつまくえん)のことで、骨を包んでいる骨膜が剥離して炎症を起こしてしまう症状です。この骨膜が剥離される原因は複数ありますが、スポーツシーンの中で考えてみると大部分はふくらはぎの筋肉(アキレス腱まで含む)の柔軟性が無くなっているということと、スネとふくらはぎの筋力バランスや柔軟性の差によって引き起こされていることがほとんどです。


 骨膜の症状であるシンスプリントは、痛みが出ている状態をひとつとして考えるのではなく、いくつかの段階に分けて考えてゆくことが望ましいと言えます。段階というのは例えば下記に挙げたように分類して考えてみたいと思います。


①動かないで立っている時は痛みを感じない

②部活動をやった後、やっている最中に痛みが現れる

③歩行時に痛みが現れる

④座っていても痛みが持続的に続いている


 これは①から④になるにしたがって重度になっている状況です。特に学校での授業中に座っている状態でも常にズキズキとした痛みが現れているお子様が実際にいらっしゃいましたが、そこまでいってしまうとその後には疲労骨折が起こってしまう可能性を考える必要性も出てきてしまいます。



良く考えてみて下さい


 スポーツをやっているお子様に特に多いのですが、スポーツの場合はどうしても「期間限定」のような環境下にあり、例えば小学校最後の大会、中学校最後の大会や、中学校・高校最後の新人戦のように、その時その時の大会が期間限定的なものとなる場合がいくつかある為に、練習を休むわけにはいかないという状況に陥りやすくなるというか、考え方がどうしてもひとつの方向にしか向かなくなってしまっています。


 でもよくよく考えてみて下さい。もし症状が悪化を辿ってしまうと上に挙げた段階のように、座っていても痛みが出ている状態となると万全の状態で動くことはまず不可能となってしまいます。また、疲労骨折の可能性も出てきてしまいます。これでは大会に出られたとしても良い結果になることはないと思いますし、大会前に1ヶ月以上休まなければならなくなることも考えられます。


 それよりであれば治せるときに早めに治すことを優先した方が、最終的には必ず良い結果につながると考えた方が妥当です。早ければ早いほど治るまでにかかる日数も短く済みますし、後々重度の症状になってしまえば動きそのものが中途半端なものにしかならなくなってしまい、スポーツに大切な感覚的な部分が養われることは絶対にありません。それよりは早めに治して練習を再開した方が休んで遅れた感覚を取り戻す為の時間はたっぷりあると思います。




電気治療・湿布などでは治らない!


 シンスプリントになってしまい、病院や治療院、施術院などに通院するとなった時にひとつの目安にしてもらいたいのですが、シンスプリントに対して電気治療や湿布は有効な治療法、手段とは言えません。その為、通院するたびに電気治療を繰り返してばかりだとか、湿布の処方や固定(テーピング)などだけで終わる病院、治療院、施術院に通っても、安静にしている時と治る速度はほぼ変わらないので通院を続けることはおすすめできません。


 超音波治療であればある程度の効果は望めるかもしれませんが、実際には疲労骨折が絡んでいる場合の方が超音波治療の効果がわかりやすいかもしれません。


 単刀直入にお話ししますが、電気治療や湿布だけで治ったと思っている人がいるとすればそれは大きな勘違いで、治療に通院している間安静にしたり練習を休んでいたことで痛みがおさまっただけだと考えて下さい。このような場合には共通して言えることですが、再発する可能性がとても高くなります。これはごくごく自然なことで、安静にしていたことで痛みが影を潜めたとしても、フォームや動きの癖、前後左右の筋肉の基本的な使い方が変わっているわけではないので、すぐに同じような症状を繰り返す傾向が高くなります。実際に当院でご相談を受けた方で再発している方のほぼ全ての方に言える状況です。




テーピングをしても劇的な効果は薄い


 シンスプリントに対してのテーピングは劇的な効果を望める物ではないということをきちんと理解する必要があります。テーピングをしていないよりは少しだけ良い程度だと思って下さい。その為、痛みを引きずった状態でテーピングで騙しながら練習を行ったり大会に出るという行為は、ただ単に症状を悪化させるだけになり、良くなることはありません。


 それを繰り返すことで日に日に症状は悪化を辿り、回数を重ねるごとにテーピングを大袈裟に貼り付けてしまう方を見ることがありますが、実際にはほぼ補助にはなっていません。また、伸縮性のあるキネシオテープは筋肉に対して作用させるものであり、巻き付けて使うものではありませんし、固定用に使用するホワイトテープに関しては、剥離しているであろう部位に巻き付けて補助しようとしていますが、踏ん張った際に関節の動きを抑制してしまっています。踏ん張ろうとしてもテープが皮膚に食い込んでしまうのがその理由です。その為他の外傷性症状が引き起こされる可能性もあります。



痛みが出る前・現在すでに痛みがあるの対処


 最初の方でもお話しした通り、シンスプリントは起こる前に起こらないようにしておくことがもっとも理想です。これは普段から行うべきストレッチやボディケアがかなり重要となりますが、その他にもフォームのチェックと修正も必要となります。


 例えばジャンプと着地を繰り返す競技の場合はジャンプをする時の両脚の重心のバランスと、片足着地もしくは片足に極端に重心をかけた着地動作になっていないかどうか、走る競技などの場合には、走っている時のフォームの左右差と足首の可動差など、様々な観点から本来の原因を見抜いた上で、症状が出る前の段階で止めて行くことがとても大切です。


 すでに痛みが出ている選手の場合、高さ約15cmくらいの段差などを利用して、段差の上につま先で立った状態でゆっくりとかかとを下げて行きます。この時ふくらはぎの筋肉が伸ばされて行きますので、そこからまたつま先立ちの状態へと戻す上下運動を行ってみて下さい。回数は1セット10回程度で構いませんので、1日の中で3セットから5セットほど毎日行うようにしてみましょう。その後数日で痛みが目に見えて軽減してきます。


 歩行時、座っている時にも痛みが出ている状態の場合にはいったん部活動や練習を中止し、1週間~10日程度安静状態を保ち、歩行時や座っている時の痛みが少なくなったことが確認できてから段差での上下運動をしましょう。



同じ症状でも重症度レベルで対処方法が変わって当然!


 シンスプリントだけに限らずに、例えばギックリ腰などでもそうですが、全て急性腰痛として扱うのではなく、広背筋の問題なのか臀部や下肢の問題なのか、痛みが現れている詳しい部位は椎間関節の左右どちらなのかスプリングバックなのかなどなど、確認することはたくさんあり、それに対するストレッチや体操、治療や施術内容が変わって当然なのです。だからこそシンスプリントでも段階を確認することが早期回復に大きな意味合いを持っているのです。スポーツにおいて、外傷性の問題(ケガ)以外の場合は、大半が練習や大会で使用した筋肉の運動量に対して、その後のケアやストレッチ量が不足していることが大きな原因と言えます。ストレッチのお話しをすると大半の場合に受ける質問が「何セットやったら良いですか?」というものです。本来ストレッチに明確なセット数などは存在しません。その為目安として考えるべきことは、練習後、大会後にストレッチを行った後、きちんとストレッチされた筋肉は一時的に力が入らなくなっています。例えば脚のストレッチであれば歩行時に力が入らなくなっておりフラフラとするような感覚が起こりますが、そのくらいまでやって頂きたいと思います。もちろん練習前や大会前には行わないように注意して下さい。

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