どんな症状でも骨盤のゆがみ、そんなバカなことはありません!

 こんにちは、山の上の院長こと佐々木です。今朝ほどtwitterを見ていると、私の仕事上、とても気になるというか興味のある内容をつぶやいておられた整形外科の先生がいらっしゃいました。私もその先生のつぶやきにコメントさせて頂きましたが、整体師さんから骨盤がゆがんでいると言われた患者様を診るのがとても大変だということと、簡単な発言は慎んでもらいたいというような内容のつぶやきでした。


 本来であれば整体師側にいる人間としては「何を言っているんだ!」と整形外科の先生に対して言うのが当たり前なのかどうかはわかりませんが、そんな感じの整体師さんが多いのかもしれません。私はというと、このつぶやきをされた整形外科の先生に賛同派です。


 確かに、どんな症状で来院しても、どんな痛みや不調でも、一辺倒と言えば言葉はまだ綺麗ですが、バカのひとつ覚えのように、そのことばかりを繰り返す先生が実際にいるのも事実です。ただこれは整体師に限った話しではなく、様々な分野の医師、治療家の先生の中にもいらっしゃいます。今回はその辺のお話しをクドクド書いてみたいなぁと思います。




人間の症状はたったひとつの何かで完結することはあり得ない!


 人間の体の症状に対して、たったひとつの何かで、その症状全てが完結することは絶対にありえません。今日「骨盤」というキーワードでtwitter内を検索しましたが、整体側にいる私ですら目を疑う整体師から言われた骨盤に関する嘆きのつぶやきがたくさんありました。中には「登校拒否の原因を骨盤のせいにされた。いいかげんなことを言わないでほしい。」というものまでありました。なぜ骨盤が登校拒否の原因になっていると言ったのか、私自身もその整体師の方の発言には疑問があります。

 最近、テレビなどのメディアでも「●●の本当の原因は●●だった!」とか、「〇〇症状の救世主はどこにでもある●●だった!」というようなキャッチコピーで、名医と呼ばれる先生方が出演して、色々と説明してくれる番組が多くなりました。また、「お酒の飲みすぎによる肝臓には●●サプリメント!」など、通販番組も見ない日がないほど放送されています。しかし、同じ腰痛ひとつをとってみても、腰痛の中身は数多くの種類と原因が存在します。例えば筋肉や筋膜の問題、骨格(脊椎)の問題、脊髄内に起こる腫瘍、椎骨間をつなぐ靭帯、大腸や小腸の不具合、子宮、卵巣、前立腺、尿管結石などの男女の泌尿器の障害によるものなどなど、挙げればきりがありません。

 その全てで腰痛が起こる可能性は十分にありますが、それをなにかひとつの方法や食べ物だけで完結できること自体があり得ないことなのです。でも、それを言ってしまうと、正直、整形外科で行ったり治療院で行うような「電気治療」なども同じことが言えます。どんな症状の方が来院しても、常に電気治療を行う、これ自体にも無理があると言えます。  整体師が行う整体療術は、本来、和の文化から生まれた言わば「和の医学・療術」です。本来は中枢(脊椎)に対する「手当て」が起源となって行われるようになりました。その本来の施術法を熟知して行っている整体師は現在、とても少なく、明治初期に西洋医学が日本に入ってきた時代に、「失われてはいけない技術の統一」を目的として様々な手技療法家の先生によってひとつの技術体系に統一されましたが、この時から「骨の矯正やボキボキ体を鳴らす」手法が現れるようになった傾向にあります。  本来は、人間が生活してゆく上で出来上がる体の癖や家計的な体の癖を見抜き、中枢に対する筋肉・筋膜調整を行い、骨に対しての張力を緩めてあげることを目的としての矯正を行うことが本来の姿です。その手法は、指圧のように抹消に対して強く押し込むものでもなく、皮膚の軽擦でもなく、たたくことでもありません。筋肉を抑え、筋肉自体を揺さぶったり、筋肉を抑え、その筋肉が付着している体の部位を揺さぶることで拘縮を解くことが目的です。

 本来の整体療術の考え方は、「骨をつなぐ筋肉が拘縮を起こす(筋膜との癒着も含む)ことで、つながれている骨が引っ張られて数ミリのゆがみやズレが生じていると考え、筋肉の拘縮部位を揺さぶり法によって解くこと」です。さらには、なぜその部位が拘縮を起こしたのか、姿勢の問題なのか食事や生活リズム、生活の背景によって作り出されたのかを見抜き、そのような原因分子をひとつでも減らしてあげることです。



骨盤にまつわる当院に実際にあった質問


 実際に当院へ来られた患者様から頂いたご質問の中で、骨盤にまつわるご質問を掲載してみたいと思います。患者様のお話しを伺っていると、本当にそんなことを他で言われたのかが疑いたくなるような内容もたくさんありましたが、ここで全てを記載してしまうときりがないので、数種類だけ抜粋して、今回はご質問に回答をするような感じの記載方法でまとめて

みました。

Q1)なるべく早めに痩せたいのですが、骨盤矯正をすると痩せると以前通っていた整体で言われたのですが、先生のところでもやってもらうことは可能なんですか?

A1)骨盤のゆがみは一部、女性ホルモンのバランスには影響する可能性はありますが、骨盤をどうにかしたからといって、ダイエットになるとか、すぐに痩せるということはありません。ただし、骨盤が後屈していると下腹部が前に出やすい傾向があり、その角度を治すことで、少しだけ下腹部が引っ込むことはあるかもしれませんが、それはあくまでも痩せるということではなく、姿勢による腹筋の問題です。

Q2)骨盤がゆがんでいる為に不妊症になっていると言われましたが、本当にそれが原因なのでしょうか?

A2)これに関しては可能性がないわけではありませんが、あまりにも簡単にというか、何の理論や裏付けがないにも関わらず、はやりのように骨盤が原因という先生が増えています。実際には、女性の子宮や卵巣は「骨盤内臓器」に分類されており、骨盤が極端に前屈(お尻が後ろに出すぎている姿勢)していたり、後屈(極度の猫背)していることが問題で、子宮前屈・後屈などになる傾向があります。これが問題の「ひとつ」となって不妊になる場合もありますが、その他にも様々な原因が同時に起こっている為に不妊の傾向になっていると考える方が妥当です。

Q3)更年期症状という診断を受けて、病院から眠剤などを処方されていますが、なかなか改善されず、近くの整体院に相談してみましたが、骨盤のゆがみが原因で更年期症状になっているという指摘を受けました。骨盤のゆがみを改善すると更年期症状は治るものでしょうか?

A3)それだけでは治りません。更年期症状は、女性ホルモンのバランス(エストロゲン)が加齢によって減少することで起こります。女性が一生かけて分泌されるエストロゲンの量は、ティースプーン一杯分が一生分の量と言われているほど少なく、本の少しの量でも大きな影響力を持っているホルモンです。男性にも少しだけですが存在しているホルモンで、過労やストレスによってバランスが崩れると、めまいやふらつき、倦怠感などの他に、激しい頭痛などを伴う場合があります。骨盤部は確かに女性器とも密接に関連性のある部位だということはその通りですが、骨盤を正すことで治るというたぐいの症状ではありません。

Q4)娘が側弯症と病院の検査で言われ、近所の整骨院(整体もやっている)に相談をしました。そこの先生に骨盤のゆがみが元々あって、それが原因で側弯になった可能性もあると指摘を受けました。週に数回程度通院をしていますが、体をボキボキとひねって鳴らす治療?をやっていますが、親から見てあまり変化はないように感じます。骨盤のゆがみやズレ?を治すことで側弯症は治るのでしょうか?

A4)側弯症が元通りに戻るということは、今現在の医学や治療、施術では残念ながらあり得ません。また、骨盤部のゆがみやズレが原因となって側弯症が起こるということもあまり考えられません。側弯症は思春期特発性側弯症と言いますが、特に女性に圧倒的に多いということと、当院に来られているお子様を見ていると感じることなのですが、症状が明らかに出ているほぼ全てのお子様のご家庭に、大小何らかの問題が生じていることが多く、色々な体の変化が訪れる年齢を迎える頃にホルモンバランスの変化によって骨の形成がうまく行われずに起こっている症状ではないかと私は推測しています。例えば考えて頂きたいのは、更年期を迎えた女性は、骨を形成する為に働く細胞が急激に減少し、骨を破壊する細胞の数はあまり変化しません。その為、更年期前には古い骨の細胞を破壊しながら新しい骨の細胞を構築している「新陳代謝」の状態が、新しい骨を構築する細胞の減少によって、構築が間に合わず、特有の症状として「骨粗しょう症」が起こります。これと同じ作用とは言いませんが、女性ホルモンのバランスは骨の形成にも大きく関わっていると言えます。一度形を変化させてしまった骨は、元通りに戻るということはなく、以前の綺麗な形状へというのは骨盤を治しても無理なお話しです。ただし、早い段階(体を伸展させた時の伸び方があるか)で装具などで矯正したり、専門家からどの筋肉を鍛える為の運動をすれば良いかを聞いて行うことで、角度をなるべく進まないようにして行くことは十分に可能です。

 どうでしたか?皆さんが言われた経験はありますか?これは実際に当院へ来られた患者様が直接私にご質問をされた内容そのものです。確かに骨盤は体の部位としてとても大切な部位であることは間違いではないと思います。しかし、人間は生まれ持っている体の様々な部位の中で不必要な部位などありません。必要があるからこそ備わっているのです。その為、他の部位全ても骨盤と同様に大切な部位なのです。  何から何まで全て骨盤が関与するという考え方は、元々は家の土台、基礎の部分に例えられることが多い骨盤部ですので、土台がゆがむと体の全てに波及するという考え方によるものです。もちろんこれは間違いではありませんが、その考え方で言うと骨盤だけでなく、頸椎(首)の骨も同様です。



安易な発言は患者様の「QOL」に影響を与える


 整体師に限らず、専門家としての立場の方が口にした発言は、言われた方の将来的な「QOL(Quality of life)」に大きく関わってしまいます。専門家の発した言葉によって、その言葉を信じた患者様やお客様は、生活環境や様々な部分を変えてしまうことも余儀なくされてしまう場合もあります。その為、どんな一言一言でも、一挙手一投足でも、専門家であればなおさらのこと、全てにおいて慎重に、かつ、責任を持って行動するべきことだと思います。

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佐々木長生整体院

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