膝の痛み、本当に軟骨や年齢のせいなの!?

最終更新: 9月18日

 今回の健康ブログは膝の痛みについて書いてゆこうかと思います。現在、頭痛、肩こり、腰痛と並ぶ体の痛みの代表格として「膝蓋部痛」があります。これは俗に言う膝の痛みのことです。一般的には膝の関節の問題となる軟骨が減っているからとか、加齢によるものとされることがとても多く、明確な治療法は存在していないに等しいと言えます。ヒアルロン酸の注射や電気治療、痛み止めや湿布薬などは、確定的な治療法ではないということです。当院ではその辺の詳しいお話しを、来院されている方には数年前からよくお話しをさせて頂いているのですが、つい先日、ある全国ネットのテレビ番組で、ある名医の方も同じことをお話しされていました。全ては患者様自身の痛みのことです。なるべく皆様の考え方が治して行く方向へ向かうように願っております。




膝の痛みの傾向は、どの部分が痛んでいるかでわかる!


 膝の関節部は、体の他の関節よりもやや複雑な構造を持っている関節のひとつです。その為、痛みの出方自体がやや複雑で、医師、治療家、施術家を迷わせてしまう関節のひとつだとも言えます。


 基本的に病院での検査については、関節部の構造ももちろんですが、主にはレントゲンやMRIなどの投影機を用いた画像診断がメインとなっておりますが、その画像だけで判断するとなると、どうしても骨の異常を見つけようとすることが多く、例えば骨に異常がなかった場合、曖昧な診断結果になってしまうことが多くなります。これはごく当たり前のことで、例えば画像診断を用いて検査をした時、骨の状況だけをメインで診てしまうと、その骨に異常がなかった時には推測を元にした診断結果というか「〇〇の疑い」という結果にしかならない為に、あくまでも「〇〇の炎症の可能性」「〇〇が痛んでいるかもしれない」「〇〇の当たりの不具合かもしれない」などという曖昧な結果にしかなりません。


 ではその症状に対してどのような手法で治療を行ってゆくのかというと、経過観察になってしまうことがとても多く、痛み止めの処方や湿布の処方で様子を見ましょうとなります。


 膝の痛みに対してはまず、膝蓋骨と呼ばれる膝の皿の骨を中心にして考えた時に、どの部分に痛みが出ているのかによって症状の原因となっている部分が変わってきます。それらを全て関節の問題や加齢によるものとするのではなく、その痛みの出ている部分に付着している筋肉、筋膜の問題の可能性なのか、関節内部の問題なのかを考えてゆかなければ、痛みが改善してゆくことはなく、結果的に「治らない症状」として諦めてしまうことにつながります。


 まずはきちんとした原因となっていることを予測し、その予測したことに関連した痛みの出方や現れ方になっていないのか、体をどのように動かした時にその痛みがひどくなっているのかなどを踏まえた上で考えてゆかなければなりません。



脳へフィードバックされる信号間での痛みのトラブル


 人間の肉体の中で関節を動かしているのは筋肉の作用によるものです。簡単に説明すると、脳からの電気信号を脊髄へと送り、脊髄神経から枝分かれしている脊椎神経から筋肉へと「収縮命令」が出されます。人間の脳から筋肉に出される命令は縮むという収縮命令のみとなり、伸ばそうとする伸展命令は出ていません。したがって、収縮した筋肉と対になっている正反対に位置する筋肉は、反射作用によって伸ばされているというだけになります。


 その後、命令が出された筋肉から、今度は脳に向けて「正常に動いていましたよ」というフィードバック信号が出されます。この一連の命令が瞬時に行われることで、膝や肘、腰などの関節を曲げたり伸ばしたりすることができているのです。


 この、フィードバックされる信号が脳へ返される時に、その動きや収縮作用が円滑に行われない時に「何か異常が生じています!」という信号を脳へフィードバックしてしまいます。この状態になると、脳が考えていたよりも関節の動きが狭いものとなり、脳のイメージと実際に動かしたイメージとの間に食い違いが生じます。それが痛みの原因の準備段階となります。


 なぜ筋肉が脳の命令を受けても正常に動けないでいるのか、その関節を動かす為の筋肉上のどの部分に問題が生じているのかなど、その辺を踏まえた上で治療や施術を行わなければなりません。また、脊髄の通り道である脊椎(背骨)に歪みが起こることで、正常な信号のやりとりができにくくなります。


 このような状態になってしまうと、痛みを感じ取る神経が過敏に反応してしまうようになりやすく、通常では痛みや不調を感じない程度の動きで痛みや不調を感じ取るようになります。筋肉は長いものから短いものまで様々ですが、例えば長さ30cmの筋肉の上から1cmほどの部分に拘縮などがあり、動きにくい状態となっていた場合、上から29cmくらいの最下部の当たりに痛みを感じてしまうということもあります。しかも全然珍しいことではありません。このように、膝に痛みがあったとしても、膝自体に原因がないこともかなりの割合で考えられます。





ヒアルロン酸注射の繰り返し


 近年主流となっている膝関節の痛みに対するヒアルロン酸注射という手法について、ひとつ間違えないで頂きたいのは、ヒアルロン酸注射を繰り返してもすり減った軟骨が再生してゆくというわけでもなく、狭くなった関節の隙間が広がるということではありません。また、ヒアルロン酸注射をして痛みがなくなった方もいれば、いくら通っても良くなっていない方もおられるのが現実です。


 その差はどこにあるのか考えてみましたが、ヒアルロン酸という成分が作用するというよりは、たまたま注射針を刺した部位の筋肉に問題があった為に、注射針を刺した筋肉への刺激によって、誤って伝わっていた信号が元通りになっただけのことではないかと私は仮定しています。逆に、注射針を刺した部位が問題のある筋肉ではなかった場合、症状は改善しないということなのではないかと考えております。これはあくまでも私個人の仮説ですので、賛否はあるかもしれませんが、可能性としてはまんざらでもないと思います。


 そうだとすれば、問題のある筋肉にある程度の圧を加えたり、刺激を加えた状態で動かしてあげることで筋筋膜の癒着や拘縮を取り除いてあげることで、痛みが軽減する、消失するという事実も納得できると思います。これは当院での実際の症例と事実です。「それって本当なの!?大げさな宣伝じゃないの!?」と思われるかもしれませんが、これが現実です。それで手術の予約を取り消された方もいらっしゃるくらいです。予後3年ほど経過しましたが、予後も良好です。もちろん全ての方がそうだとは言いませんが、かなり多くの割り合いでそのような状況だと思います。



重要なのは原因がどこにあるのか!


 基本的なことを言わせて頂きたいと思いますが、異常なしは原因がないのとは違うということです。例えば、骨には異常がないので痛み止めと湿布の処方、ヒアルロン酸注射の為の通院で様子をみましょうということは、異常が見つけられないので、通院しながら様子を見させて下さいと言われているということです。


 本人が痛い、調子が悪いと言っている以上、必ずどこかに異常はあるはずです。先ほどお話しした手術の予定をキャンセルした方は、右膝に痛みが出ており、左右の膝の関節を検査したところ、左右共に軟骨、関節の隙間とも同じということでした。しかし痛みが出ているのは右膝だけという状況でした。


 軟骨、関節の状況とも左右同じであるならば、左右両方に痛みが出ているはずです。しかし実際は片方だけ。この状況を関節内の不具合として捉えるのはあまりにも不可解だと言わざるを得ません。ちなみにこの患者様の年齢は当時71歳の女性の方でした。加齢は痛みの原因ではないということです。もし同じような境遇に悩まれている方は、セカンドオピニオン、サードオピニオンを積極的に行うことをお勧め致します。ただし、セカンド・サードオピニオンの場合、見て頂く先生によってかなり左右されてしまいますので、諦めずに良い先生を探してみて下さい。

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佐々木長生整体院

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